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ステンレスの異形深絞り加工
ステンレスの絞りの特長
ステンレス(難削材)は鉄をベースにクロム・ニッケルなどを混ぜた合金で、表面に強い酸化皮膜ができることで腐食に強い金属となります(耐食性)。またステンレスは鉄に比べ硬く粘りがあるため、切断や削り曲げなどの加工に、より硬度の高い刃物や機械のパワーが必要となると共に加工の難しさ(割れしわなど)がコスト高の要因ともなっています。
ステンレス絞り加工の傾向と対策
通常の「慣用絞り加工」でステンレス(難削材)を絞る場合、工程数が多くなるため加工硬化により硬くなり、また磁化が進むために金属微粉を吸着しやすくなるので、多くの場合焼き付きが発生します。
そのため異形絞りの場合はやむを得ず、製品を分割するなどの対策が取られ結果的に大幅なコストアップになってしまいます。当社の30年に亘る対向液圧成形法によれば、工程短縮が図れるため、焼き付き対策と共に難成形・高精度成形はもちろん、ステンレスなどの難削材にも充分対応することが可能となります。
異形深絞り加工例(一体成形)
当社ではステンレス(難削材)の板厚0.8㎜の建築用排気パイプダクトの製品において、従来のパイプの丸形状と排気口の角形状をそれぞれつなぎあわせて、パイプガイドとして加工してましたが、異形深絞り加工技術によって一体成形を実現させました。一工程で丸形絞りと角形絞りを同時で成形させるため、材料の張り出しやしわ、割れが発生しやすく難度の高い技術が要求されます。